保険会社による保険料や保険金額の違い理由とは?
学資保険に加入する際、ほとんどの人は支払う保険料はより安く、受け取る保険金はより大きくなるように会社を選ぶと思います。
ところで、契約する学資保険により、支払保険料や保険金の金額が違うのはなぜなのでしょうか。
保険会社による違いや保険の内容による違いなど、様々な理由があるため、学資保険を選ぶ時の参考にしてもらえればと思います。
保険料や保険金の違いの理由とは?
学資保険の内容は単純で分かりやすく、どの保険会社で契約しても同じような商品を選ぶことができます。
そのため、他の保険会社との比較がしやすいのです。
同じような条件の学資保険でも、保険会社によって支払保険料が違うと、どうしてなのかと疑問に思うかもしれません。
保険会社による違いの理由
支払保険料の額が異なる原因の1つが、保険会社によってかかる費用が異なることがあげられます。
一般企業でも、会社によって規模や従業員の人数が異なるため、同じだけの売上を計上しようとしても、そのためにかかる費用が異なります。
保険会社の場合も同様で、たとえ同じ内容の事業を行っていても、その営業形態や規模などの要因により必要な費用が異なるため、支払保険料の額も異なるのです。
保険の内容による違いの理由
学資保険の内容は比較的単純で分かりやすいといいましたが、細かく見ていくとその保険によって内容が異なることがあります。
例えば、子供が大学に入学する前に100万円受け取ることができる学資保険を探しているとします。
A社で契約した場合は、子供が18歳になる時に100万円を受け取るという内容の保険でした。これに対して、B社で契約した場合は子供が17歳になる時に100万円を受け取る内容であったとします。
この場合、どちらの保険を契約しても、大学に入る前に100万円を受け取ることができます。しかし、100万円を受け取るまでの年数がB社の方が短いため、保険金を支払うまでの運用期間が短くなり、A社と比較した場合、一般的には支払保険料の総額は多くなります。
このような運用期間の違いのほか、学資保険以外の保障の有無や、節目ごとに支払われるお祝い金などの一時金の有無によって支払保険料の額は変わります。
同じ内容の保険と思っていても、実は異なるというケースがあるため、必ず保険会社の人に確認するなどしておきましょう。
自分で支払保険料を安くする方法とは?
学資保険の保険料は、その保険金額と契約者の年齢、保険料の支払期間によってほぼ決まるといっていいでしょう。
それくらい単純なものであるため、支払保険料を抑えるのは簡単なことではありません。
しかし、同じ内容の学資保険であっても、少し工夫するだけで保険料を減らすことができる場合があります。その内容を確認しておきましょう。
支払方法を月払いではなく年払いや一括払いにする
保険会社は、契約者から預かった保険料を運用して利益をあげ、そこから契約どおりの保険金を支払います。
そのため、保険会社としてはできるだけ運用益を多く獲得したいのです。運用益を少しでも多く獲得するためには、契約者から預かる保険料はできるだけ多く、運用期間はできるだけ長くする必要があります。
したがって、保険会社に対して保険料を支払うタイミングが早ければ早いほど、支払保険料の総額は少ない金額で済みます。
圧倒的に一番保険料が少なくなるのは、全額を一括で支払う場合です。ただし、この場合は「保険期間の途中で亡くなったら、それ以後の保険料は支払わなくてよい」という保険としての大きな機能が失われてしまうデメリットもあります。
必要な保障を取捨選択する
学資保険に加入する時には、いくらぐらいの保険契約にすべきかよく分からないため、とにかく保障を受けられるものについては何でもつけておこう、という人がいます。
確かに保険金額やお祝い金など、受け取れるものが大きいほどうれしいのですが、受け取るためにはその分保険料の負担をしなければなりません。
必要のない保障をつけて、結果的に毎月多くの保険料を支払うのでは本末転倒です。
子供の教育について夫婦間で話をしておき、どのタイミングでお金が必要になるのか想定しておきましょう。
中でも大学入学時にかかる費用は中学や高校に入る時に必要となる金額とは桁違いとなるため、特に備えを厚くしておく一方、それ以外のタイミングでは保障をつけないという考え方もあります。
学資保険以外の保障は別の保険に加入する方法も
学資保険とほぼ同じ内容ですが、「子供保険」といった名称になっている保険もあります。
このような保険の中には、学資以外の保障が付加されている場合があります。
例えば、
- 子供に死亡保障がついている
- 子供の医療費に対する給付金がついている
といったものです。
しかし、本当にこのような保障内容が必要なのか、よく考えてから契約しなければなりません。
子供に死亡保障がついている
→死亡保障は本来、亡くなった人の収入で扶養されていた人の生活を保障するためのものであり、子供の死亡によって保険金を受け取ることは保険としての役割とは異なります。
子供の医療費に対する給付金がついている
→子供の医療費については多くの自治体で無償化されており、給付の対象になるような医療費の支払いをすることはほとんどないかもしれません。
このような保障がついた保険に加入しても、結果的にムダな保険料を支払っているだけになる可能性が高いのです。
それならば、学資保険として契約する保険は学資だけのシンプルなものとし、別に必要な保障がある場合は掛け捨ての保険を利用するのも1つの方法です。
子供の場合は特に、自転車に乗っている時に起こした事故に対する保障、友達の家や公共のものを破損してしまった場合の保障などがあると安心なため、そのような保険を探して契約してもいいと思います。